新幹線のぞみに乗ったのに、コンセントが見当たらない。そんな経験をした人も多いのではないでしょうか。実は、のぞみの車両によってコンセントの有無が異なります。ここでは、のぞみのコンセント事情と、充電に困らないための対策をご紹介します。
のぞみのコンセント設置状況
N700系とN700S系の違い
新幹線のぞみには、主にN700系とN700S系の2種類の車両が使われています。この2つの車両では、コンセントの設置状況が大きく異なります。
N700S系は、2020年7月から運行を開始した最新型の車両です。この車両では、全座席にコンセントが完備されています。つまり、どの座席に座っても安心して充電ができるのです。
一方、N700A系は少し事情が異なります。この車両では、窓側席と最前列・最後列の座席にのみコンセントが設置されています。通路側の座席にはコンセントがないので、注意が必要です。
普通車とグリーン車の違い
普通車とグリーン車でも、コンセントの設置状況に違いがあります。
普通車の場合、先ほど説明したように車両によって設置状況が異なります。N700S系なら全座席、N700A系なら窓側と最前列・最後列にコンセントがあります。
一方、グリーン車は車両の種類に関わらず、全座席にコンセントが設置されています。ビジネス利用の多いグリーン車では、パソコンやスマートフォンの使用を想定して、このような配慮がなされているのです。
コンセントがない座席での対処法
窓側の席に移動する方法
もし通路側の席を予約してしまい、コンセントがない場合はどうすればよいでしょうか。一つの方法は、窓側の席に移動することです。
ただし、この方法は他の乗客の迷惑にならないよう、十分な配慮が必要です。まず、隣の窓側の席が空いているかを確認しましょう。空いている場合は、車掌さんに声をかけて移動の許可を得るのがマナーです。
混雑時は難しいかもしれませんが、空いている時間帯であれば、この方法で充電の問題を解決できるかもしれません。
最前列・最後列の活用
N700A系の場合、最前列と最後列の座席にもコンセントが設置されています。予約時に最前列や最後列を選ぶことで、確実にコンセントを使用できます。
ただし、これらの座席は人気が高いため、早めの予約が必要です。また、最前列は揺れが大きく感じられることがあるので、乗り物酔いが心配な方は注意が必要です。
充電トラブルを防ぐ事前準備
車両タイプの確認方法
充電トラブルを防ぐには、事前に乗車する車両のタイプを確認しておくことが大切です。
JR東海やJR西日本の公式サイトでは、運行情報と共に使用車両の情報も掲載されています。予約時や乗車前にチェックしておけば、コンセントの有無を把握できます。
また、スマートフォンアプリ「新幹線車両案内」を利用すると、より詳細な車両情報を確認できます。このアプリでは、座席ごとのコンセントの有無まで分かるので、とても便利です。
おすすめの座席選び
コンセントを確実に使いたい場合は、座席選びが重要です。
N700A系の場合、窓側のA席またはE席を選ぶのがおすすめです。これらの席であれば、必ずコンセントが使えます。
また、グリーン車を利用する場合は、車両タイプに関わらず全座席にコンセントがあるので安心です。料金は高くなりますが、快適に作業したい方にはおすすめの選択肢です。
持っておくと安心な充電グッズ
モバイルバッテリーの選び方
新幹線での充電トラブルに備えて、モバイルバッテリーを持参するのも良い方法です。
モバイルバッテリーを選ぶ際は、容量と出力に注目しましょう。スマートフォンなら10,000mAh程度、ノートパソコンも使用する場合は20,000mAh以上の容量があると安心です。
また、出力は急速充電に対応した18W以上のものがおすすめです。新幹線の移動時間内で効率よく充電できます。
最近は薄型で軽量なモバイルバッテリーも多く販売されています。荷物の多い出張や旅行でも、負担にならないものを選びましょう。
便利な充電ケーブル
充電ケーブルも、工夫次第で便利さが変わります。
まず、長さに注目しましょう。新幹線のコンセントは足元にあることが多いので、1.5m以上の長さがあると使いやすいです。
また、複数の端子に対応したマルチ充電ケーブルも便利です。USB-C、microUSB、Lightningなど、様々な端子に対応したケーブルを1本持っていれば、複数のデバイスを充電できます。
最近は磁石で着脱できるマグネット式の充電ケーブルも人気です。コネクタ部分を端末に差したままにしておけば、ケーブルの抜き差しが簡単になります。新幹線の揺れで端末を落としてしまうリスクも減らせるでしょう。
のぞみでの快適な充電マナー
他の乗客との共有方法
新幹線のコンセントは、他の乗客と共有する設備です。マナーを守って使用しましょう。
まず、長時間の独占は避けましょう。バッテリー残量が80%程度になったら、次の人に譲るのがマナーです。
また、隣の席の方とコンセントを共有する場合は、事前に声をかけるのが良いでしょう。「すみません、コンセントを使わせていただいてもよろしいでしょうか」と一言添えれば、気持ちよく共有できるはずです。
電源タップを持参すれば、1つのコンセントを複数人で共有できます。ただし、使用する際は車掌さんに確認を取るのを忘れずに。
注意すべき点
新幹線でのコンセント使用には、いくつか注意点があります。
まず、コンセントの容量に注意しましょう。新幹線のコンセントは通常、100V/2Aの容量です。これは一般的なスマートフォンやタブレットの充電には十分ですが、大型のノートパソコンや電気ポットなどの大容量機器には適していません。
また、充電中はケーブルの配置に気を付けましょう。通路にケーブルが飛び出していると、他の乗客の通行の妨げになります。ケーブルはできるだけ座席の下や壁側を通すなど、配慮が必要です。
最後に、充電器や端末の管理には十分注意しましょう。新幹線は揺れが大きいので、充電中の端末が落下しないよう気を付けてください。また、降車時に充電器や端末を忘れずに持ち帰ることも重要です。
まとめ
新幹線のぞみのコンセント事情について、詳しくご紹介しました。車両タイプや座席によってコンセントの有無が異なるので、事前の確認が大切です。また、モバイルバッテリーなどの準備や、他の乗客への配慮も忘れずに。これらの知識を活かして、快適な新幹線の旅をお楽しみください。