ダンダダンはジョジョのパクリ?類似点と独自性を徹底比較

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「ダンダダン」と「ジョジョの奇妙な冒険」、似てるって本当?パクリじゃないの?そんな疑問を持つ人も多いはず。でも、ちょっと待って。単純にパクリと決めつけるのは早計かも。両作品の類似点と独自性を徹底的に比較してみましょう。

「ダンダダン」と「ジョジョ」の類似点

キャラクターの個性的な描写

「ダンダダン」と「ジョジョ」は、どちらも個性豊かなキャラクターが魅力的です。「ダンダダン」の主人公、オカルンこと高倉健は、オカルト好きの高校生。一方、「ジョジョ」の各部主人公たちも、それぞれ独特の個性を持っています。

例えば、「ダンダダン」のヒロイン、綾瀬桃は霊媒師の家系出身で、超能力を操る力を秘めています。「ジョジョ」のジョセフ・ジョースターも、波紋という特殊な能力を使いこなす点で似ています。

両作品とも、キャラクターの個性が物語を牽引する重要な要素となっているのです。

バトルシーンの演出

「ダンダダン」と「ジョジョ」のバトルシーンは、どちらも迫力満点です。「ダンダダン」では、オカルトやSFの要素を取り入れた斬新な戦いが展開されます。例えば、ターボババアとの戦いでは、怪異の力を利用した独特の攻防が描かれています。

「ジョジョ」も、スタンドという特殊能力を使った戦いが特徴的です。第3部の空条承太郎のスタンド「スタープラチナ」による「オラオラ」ラッシュは、多くのファンの記憶に残る名シーンでしょう。

両作品とも、単なる力の衝突ではなく、戦略的な要素が強いバトルが魅力です。

セリフ回しの特徴

「ダンダダン」と「ジョジョ」は、キャラクターのセリフ回しにも共通点があります。「ダンダダン」のオカルンは、ピンチの時に「これでいい」と言って逆転するシーンがあります。これは、「ジョジョ」第2部のジョセフ・ジョースターが「ここまでさせて、やっと私の思い通りになった」と言うシーンを思わせます。

また、「ダンダダン」のモモが「てめえはウチを怒らせたぜ」と言うシーンは、「ジョジョ」の空条承太郎の「てめえはおれを怒らせた」というセリフに似ています。

このように、両作品とも印象的なセリフで場面を盛り上げる手法を用いているのです。

パクリ?それともオマージュ?

作者の影響関係

「ダンダダン」の作者、龍幸伸先生は、「ジョジョ」を含む多くの作品からインスピレーションを受けていると公言しています。しかし、これは意図的な模倣ではなく、好きな作品へのリスペクトだと考えられます。

龍先生は、藤本タツキ先生の「ファイアパンチ」や「チェンソーマン」、賀来ゆうじ先生の「地獄楽」でアシスタントを務めた経験があります。これらの経験を通じて、緻密な画面構成や迫力のあるバトルシーンの描き方を学び、自身の作品に活かしているのでしょう。

つまり、「ダンダダン」に見られる「ジョジョ」的要素は、パクリではなく、作者の経験と創造性が生み出した結果と言えそうです。

ファンの受け止め方

「ダンダダン」と「ジョジョ」の類似点について、ファンの多くは好意的に捉えています。SNSなどでは、「ダンダダン」の「ジョジョ」的要素を指摘する声がありますが、それを批判的に見る人は少数派です。

むしろ、「ジョジョ」へのオマージュとして楽しんでいる読者が多いようです。例えば、「ダンダダン」のキャラクターが「ジョジョ立ち」のようなポーズを取るシーンがあると、ファンは「ジョジョっぽい!」と喜んで反応しています。

このように、類似点を発見することが、作品を楽しむ要素の一つになっているのです。

「ダンダダン」の独自性

オカルトとSFの融合

「ダンダダン」の最大の特徴は、オカルトとSFを融合させた独自の世界観です。幽霊や妖怪といったオカルト要素と、宇宙人やUFOといったSF要素が、違和感なく共存しています。

例えば、主人公のオカルンは幽霊に取り憑かれる一方で、ヒロインのモモは宇宙人と遭遇します。この設定により、オカルトファンもSFファンも楽しめる作品となっています。

「ジョジョ」も奇想天外な設定で知られていますが、「ダンダダン」はさらに一歩踏み込んで、ジャンルの垣根を越えた世界を創り出しているのです。

キャラクターの魅力

「ダンダダン」のキャラクターたちは、「ジョジョ」のキャラクターとは異なる魅力を持っています。オカルンは、オカルト好きでありながら実際に超常現象に遭遇して戸惑う姿が描かれ、読者に親近感を与えます。

モモは、強気な性格でありながら、超能力に目覚めた自分の変化に戸惑う一面も見せます。このような、強さと弱さを併せ持つキャラクター造形が、「ダンダダン」の独自性を生み出しています。

また、ターボババアやセルボ星人といった怪異キャラクターも、ユーモアを交えつつ恐ろしさも感じさせる独特の存在感があります。

斬新なストーリー展開

「ダンダダン」のストーリー展開は、予測不可能な展開の連続です。オカルトとSFの要素が絡み合い、読者の予想を裏切る展開が次々と起こります。

例えば、幽霊と戦っていたと思ったら突然宇宙人が登場したり、学校生活の描写から一転して異次元空間での冒険が始まったりします。このような予想外の展開が、読者を飽きさせない要因となっています。

また、バトルシーンと日常シーンのメリハリがはっきりしているのも特徴です。激しい戦いの後に、高校生らしい青春の一コマが描かれるなど、緩急のある構成が魅力となっています。

他の漫画との比較

「東京喰種」との類似点

「ダンダダン」は、「東京喰種」とも類似点があると指摘されることがあります。特に、主人公が超常的な力を得て、人間と非人間の狭間で葛藤するという設定が似ています。

「東京喰種」の主人公、金木研は人間とグールのハーフとなり、両者の狭間で苦悩します。「ダンダダン」のオカルンも、幽霊に取り憑かれたことで超常的な力を得て、人間と非人間の境界線上に立たされます。

しかし、「ダンダダン」はこの設定をより明るいトーンで描いており、コメディ要素も強いです。この点が「東京喰種」とは異なる独自性と言えるでしょう。

「うしおととら」からの影響

「ダンダダン」には、「うしおととら」からの影響も見られます。特に、人間と妖怪が協力して戦うという設定や、妖怪デザインの一部に類似点があります。

例えば、「ダンダダン」のターボババアが、オカルンの中から飛び出すシーンは、「うしおととら」の白面の者を思わせる不気味さがあります。また、人間と妖怪が力を合わせて強敵と戦うという展開も、「うしおととら」を彷彿とさせます。

しかし、「ダンダダン」はこれらの要素を現代的にアレンジし、独自の世界観を構築しています。オカルトとSFの融合や、より軽快なテンポの物語展開など、「うしおととら」とは異なる魅力を持っているのです。

「ダンダダン」の魅力再発見

独創的な世界観

「ダンダダン」の世界観は、既存の漫画の影響を受けつつも、独自の魅力を持っています。オカルトとSFの要素を融合させた設定は、読者に新鮮な驚きを与え続けています。

例えば、幽霊や妖怪といった日本の伝統的なオカルト要素と、宇宙人やUFOといった現代的なSF要素が、違和感なく同じ世界に存在しています。この設定により、伝統と現代、恐怖と冒険、リアルとファンタジーが絶妙なバランスで混ざり合っているのです。

また、怪異たちのデザインも独創的です。ターボババアは都市伝説をベースにしながらも、コミカルな要素を加えた独特の存在感があります。セルボ星人は、典型的な宇宙人のイメージを覆す斬新なデザインで、読者の想像力を刺激します。

このような独創的な世界観が、「ダンダダン」を他の漫画と一線を画す作品にしているのです。

読者を引き込む演出

「ダンダダン」の魅力の一つは、読者を物語に引き込む巧みな演出です。特に、バトルシーンの描写は圧巻です。スピード感のある動きと詳細な描写が、読者にあたかも自分がその場にいるかのような臨場感を与えます。

例えば、オカルンがターボババアの力を使って戦うシーンでは、ページをめくるたびに予想外の展開が待っています。力の使い方や戦略が刻々と変化し、読者は息をつく暇もなく物語に引き込まれていきます。

また、日常シーンの描写も魅力的です。高校生らしい会話や行動が生き生きと描かれ、キャラクターたちの人間味を感じさせます。この日常と非日常のコントラストが、作品に奥行きを与えているのです。

さらに、伏線の張り方も秀逸です。一見何気ない描写が、後になって重要な意味を持つことがあります。これにより、読者は何度読み返しても新たな発見があり、作品への没入感が高まります。

まとめ:パクリを超えた新しい価値

「ダンダダン」は確かに「ジョジョ」など他の作品から影響を受けています。しかし、それはパクリではなく、むしろ新しい価値を生み出す源となっています。オカルトとSFの融合、独創的なキャラクター、予測不可能なストーリー展開など、「ダンダダン」ならではの魅力が詰まっています。これらの要素が組み合わさることで、既存の作品を超えた新たな漫画体験を読者に提供しているのです。

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