【WP】MT4 Monitor & Trade Logger|MT4ダウン通知&トレード公開を「WordPressだけで」自作した話
最近、「このサブスク、本当に必要か?」と家計を見直していたら、
トレード関連だけでも、けっこうな額の“デジタル赤字”が積み上がっていることに気づきました。
- MT4が落ちたら通知してくれる監視サービス
- トレード履歴を自動で集計して公開してくれるサービス
- 口座成績を見せるための外部プラットフォーム
どれも便利なんだけど、毎月じわじわと海外企業にお金が流れていく。
そこで、
「これ、フロントエンドをWordPressにして、自分で作れない?」
と考えて開発したのが、今回の
「MT4 Monitor & Trade Logger」 という仕組みです。
しかもこれ、フロントエンドも管理画面も全部 WordPress。
裏側で動くのは自分のVPSとMT4だけ。
外部のSaaSにトレード履歴を預ける必要もありません。
デジタル赤字を減らしたいから作った
まず動機から。
FXをやっていると、ついこんなサービスを足し算してしまいます。
- MT4ダウン監視サービス(月額)
- トレード履歴集計&公開サービス(月額 or 手数料)
- コピートレードやシグナル配信のプラットフォーム
1つ1つは数百〜数千円でも、
1年トータルで見ると「まぁまぁな額」が海外に出ていっているんですよね。
しかも、
- こっちのサービスにはこの情報
- あっちのサービスには別の情報
という感じで、自分の取引データがバラバラに散らばるのも、なんとなく気持ち悪い。
だったら、
「監視も、履歴保存も、公開ページも、
ぜんぶ自分のWordPressに集約してしまおう」
と考えたのが今回のプロジェクトのスタートでした。
何を作ったのか?仕組みのざっくり説明
今回作ったのは、
- WordPressプラグイン
- MT4側の小さなEA(監視用EA)
この2つのセットです。
1. MT4側:監視EA(MT4Monitor_Logger.mq4)
MT4に1つだけセットしておくと、勝手にこんなことをしてくれます。
- 一定間隔(例:60秒ごと)で、
WordPressに「まだ動いてるよ!」という ping(ハートビート) をPOST - ポジションがクローズされると、
トレード履歴を1件ずつ WordPress に送信
MT4から見ると、
ただHTTPで「口座番号・サーバー名・残高・クローズ済みトレード情報」を
決まったURLに投げているだけです。
2. WordPress側:MT4 Monitor & Trade Logger プラグイン
WordPress側はこの情報を受け取って、こう動きます。
/mt4monitor/v1/ping
→ 口座ごとの「最後のping時刻」「ステータス(UP/DOWN)」をDBに保存/mt4monitor/v1/trade
→ トレード履歴を専用テーブルに保存
さらに、WP-Cronで5分ごとにチェックして:
- 一定時間pingが来ない口座を「DOWN」と判定
- メールで「MT4止まってるっぽいよ」と通知
そして管理画面&公開ページとして、
- 「設定 → MT4 Monitor」
→ 口座一覧、最後のping、ステータスを表示 - 「設定 → MT4トレード履歴」
→ 口座・シンボル・期間で絞り込めるトレード一覧 - ショートコード
[mt4mon_account account="1234567"]
→ その口座専用の RealTrade風・成績公開ページ を生成
(累計損益カーブ・勝率・PF・最近50件のトレード一覧)
というところまで、全部 WordPress の中で完結するようにしました。
「WordPressフロントエンド」だからこそのメリット
今回一番伝えたいのはここで、
監視サービスそのものよりも
「フロントエンドをWordPressにした」こと自体がめちゃくちゃ効いてる
という点です。
① データを自分のところに集約できる
- トレード履歴
- 口座ステータス(UP/DOWN)
- 証拠金や残高などの情報
これらすべてが、自分のWordPress+自分のDB(+必要ならNextcloudバックアップ) に残ります。
外部サービスに「アカウントごと預けている」状態から、
「ログはAPI経由で全部自分のサーバーに流して、
表示も集計も自分のWordPressでやる」
に変わるので、
外部の仕様変更やサービス終了にも振り回されにくくなります。
② UIを好きなようにいじれる
WordPressをフロントにしておくと、
- テーマに合わせたデザインにできる
- 自分のブログや解説記事の中に、
成績グラフやトレード一覧を「そのまま埋め込める」 - 独自の文言や注意書き、免責も一緒に表示できる
という、“全部自分のサイトの中で完結する” 気持ちよさがあります。
たとえば:
- 「このEAの成績ページ」として
を埋め込むこの口座のトレード履歴がまだありません。
- その下に、戦略解説やリスク説明、ダウンロードリンクを書く
みたいなことが、普通のブログを書いている感覚でできる。
③ 拡張・連携がしやすい
WordPressはプラグイン/テーマのエコシステムが強いので、
- 「この成績を会員限定にしたい」
→ 会員制プラグインと組み合わせるだけ - 「特定の条件になったらLINE通知したい」
→ Webhookプラグイン+ちょっとしたPHPを足すだけ - 「トレード履歴をCSVでダウンロードさせたい」
→ 管理画面にエクスポートボタンを追加するだけ
といった拡張がすごく簡単です。
つまり、
“MT4の取引データ” を材料にして、 いろんなサービスを自作できる土台になる
という意味で、WordPressフロントエンドはめちゃくちゃ相性がいい。
④ デジタル赤字を「資産」に変えられる
外部サービスに月額を払っているときは、
- 毎月お金が出ていく
- ログもシステムも「向こうの資産」
だけど、自分でWordPress+プラグイン+EAを組んでしまえば、
- 最初は開発コスト(時間)だけど、その後は自分の資産として積み上がる
- 改良すればするほど、「自分のサイト」「自分のプラグイン」が強くなる
- 将来的には配布・販売・コミュニティ向け公開も視野に入る
という、“自分経済”側に寄せていけるのが大きいです。
今後の発展アイデア
今回の「MT4 Monitor & Trade Logger」は、まだ v0.2 くらいの位置づけですが、
ここからいくらでも拡張できます。
- 期間別(年・月・曜日・時間帯)の成績集計
- 最大ドローダウン・平均保持時間などの詳細統計
- 複数口座をまとめた「ポートフォリオ」ビュー
- AIと連携して、トレードの傾向分析レポートを自動生成
- コピートレード用の実績公開ページと連動
そして、これらを全部
「WordPressの固定ページやショートコードとして貼るだけ」
で実現できるようにしておけば、
プラグインをポンと入れて、EAをセットするだけで使える形にもできます。
まとめ:WordPressをフロントにすると、デジタル赤字が小さくなる
今回の MT4 監視システムは、
- MT4ダウン通知
- トレード履歴保存
- 成績公開ページ(RealTrade風)
という、一見すると「よくあるサービス」のクローンに見えます。
でも、中身はまったく逆方向で、
- データは自前のDBに集約
- フロントエンドはWordPress
- 外部SaaSではなく「自分の資産」にする
という発想で作っています。
もしあなたのまわりにも、
- 監視系・ログ系・公開系で、月額のデジタル赤字がじわじわ増えている
- しかもトレードの中身は全部自分のVPSやMT4の上にある
という状況があるなら、一度
「WordPressをフロントエンドにして、自分で持てないか?」
という視点で見直してみると、
かなりの部分を“自分経済”側に引き寄せることができるかもしれません。
今回の MT4 Monitor & Trade Logger も、
そんな「デジタル赤字対策」から生まれたひとつの事例として、
今後も少しずつ育てていくつもりです。
