可愛いイチゴみたいなストロベリーキャンドルとは?育て方を詳しく解説!

ガーデニング
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ストロベリーキャンドルは、非常に可愛らしい赤い花を沢山咲かせる植物です。また、トーチハーブやドライフラワーなど観賞用以外にも用途がたくさんあります。そこで、今回は手入れや増やし方が簡単なストロベリーキャンドルについてご紹介していきます。

ストロベリーキャンドルの基本情報

ストロベリーキャンドルの特徴

ストロベリーキャンドルは、その名前の通り、イチゴのようなかわいらしい赤い花を咲かせる植物です。学名はTrifolium incarnatumといい、マメ科シャジクソウ属に分類されます。英名では「クリムソンクローバー」と呼ばれ、クローバーの仲間であることがわかります。

この植物は、日本では一年草として扱われていますが、原産地では多年草です。日本の暑い夏を越せないため、春から初夏にかけて楽しむ一年草として栽培されています。

ストロベリーキャンドルの特徴は、何と言ってもその花の形と色です。円柱状の花穂に小さな花が密集して咲き、まるでイチゴやキャンドルのような姿を見せてくれます。花の色は鮮やかな赤色で、庭やベランダに植えると目を引く存在になります。

花の色と形

ストロベリーキャンドルの花は、濃い紅色をしています。この色から「クリムソンクローバー」という英名がついたのでしょう。花の形は円柱状で、長さは5〜8cm程度になります。この形状が、ろうそくの炎に似ていることから「キャンドル」という名前がついたと考えられています。

花穂の先端から順に咲いていき、下から上へと開花していきます。一つ一つの花は小さく、蝶形花と呼ばれる形をしています。これは、マメ科の植物に特徴的な花の形です。

開花時期

ストロベリーキャンドルの開花時期は、通常4月中旬から6月頃です。地域や気候によって多少の違いはありますが、春から初夏にかけて美しい花を楽しむことができます。

一度咲き始めると、約1ヶ月ほど花を楽しむことができます。花が終わった後は、種を採取して次の年の栽培に使うこともできます。

ストロベリーキャンドルの育て方

適した環境

ストロベリーキャンドルは、日当たりと風通しの良い場所を好みます。ただし、真夏の強い日差しは苦手なので、夏場は半日陰になるような場所が理想的です。

土壌は水はけの良いものを好みます。粘土質の土壌は避け、腐葉土やバーミキュライトを混ぜて軽い土壌にすると良いでしょう。

また、ストロベリーキャンドルは寒さにも強い植物です。霜に当たらなければ、冬の寒さにも耐えることができます。ただし、湿気には弱いので、冬場は雨や雪がかからないように注意が必要です。

土作り

ストロベリーキャンドルを育てるための土作りは、とても重要です。基本的には、水はけの良い土壌を用意します。市販の草花用培養土をベースに、以下の割合で混ぜ合わせると良いでしょう。

赤玉土(小粒):6
腐葉土:3
パーライト:1

この配合で土を作ることで、適度な水はけと保水性を持った土壌ができあがります。赤玉土は水はけを良くし、腐葉土は栄養分を供給します。パーライトは土壌を軽くし、根の呼吸を助けます。

もし庭に植える場合は、植える場所の土を掘り起こし、上記の配合土を混ぜ込みます。深さ30cm程度まで耕すと、根がしっかりと張ることができます。

種まきの方法と時期

ストロベリーキャンドルの種まきは、秋に行うのが一般的です。9月から10月頃が適しています。これは、ストロベリーキャンドルが寒さに当たることで花芽形成が促されるためです。

種まきの方法は以下の通りです。

まず、プランターや育苗箱に用意した土を入れます。土の表面を平らにならし、軽く押し固めます。次に、種をまんべんなくばらまきます。種が重ならないように注意しましょう。種をまいたら、薄く土をかぶせます。覆土の厚さは2mm程度で十分です。

最後に霧吹きでたっぷりと水を与えます。種が流されないよう、優しく水をかけましょう。発芽までは、土の表面が乾かないように管理します。

発芽は約3〜5日で始まります。発芽したら、日当たりの良い場所に移動させます。双葉が出てきたら、込み合っている部分を間引きします。本葉が4〜5枚になったら、再度間引きを行い、株間を20〜30cm程度空けます。

水やり

ストロベリーキャンドルの水やりは、土の表面が乾いたらたっぷりと与えます。ただし、水のやりすぎには注意が必要です。根腐れの原因になるからです。

特に気をつけたいのは、梅雨時期です。この時期は雨が多く、湿度も高いので、株が蒸れやすくなります。雨よけをして、風通しを良くすることが大切です。

鉢植えの場合は、鉢底から水が流れ出るまでたっぷりと水やりをします。ただし、鉢皿に溜まった水は必ず捨てましょう。根が常に水に浸かっていると、根腐れの原因になります。

夏場は、朝か夕方の涼しい時間帯に水やりをするのがおすすめです。葉や花に直接水がかからないよう、株元にゆっくりと水を与えます。

肥料

ストロベリーキャンドルは、マメ科の植物特有の根粒菌を持っています。この根粒菌が空気中の窒素を固定するため、基本的に肥料はあまり必要ありません。

ただし、鉢植えで育てている場合や、土壌が痩せている場合は、適度に肥料を与えると良いでしょう。春先に緩効性の化成肥料を与えるか、月に1回程度、薄めの液体肥料を与えます。

肥料を与えすぎると、葉ばかりが茂って花つきが悪くなることがあります。また、アブラムシなどの害虫が発生しやすくなるので注意が必要です。

もし下葉が黄色く変色してきたら、肥料不足のサインかもしれません。その場合は、薄い液体肥料を与えてみましょう。

植え替え

ストロベリーキャンドルは一年草として扱われるため、基本的に植え替えは必要ありません。ただし、鉢植えで育てている場合、鉢の大きさが合わなくなったり、土が古くなったりした場合は植え替えを検討しましょう。

植え替えのタイミングは、春先の新芽が出始める前が適しています。新しい鉢は、古い鉢より一回り大きいものを選びます。

植え替えの際は、根を傷つけないよう注意深く株を掘り上げます。古い土を軽く落とし、新しい用土を入れた鉢に植え付けます。植え付け後は、たっぷりと水を与えて、しばらくの間は直射日光を避けて管理します。

ストロベリーキャンドルの管理方法

日々の手入れ

ストロベリーキャンドルの日々の手入れは、それほど難しくありません。基本的には、水やりと観察が主な作業になります。

毎日、株の様子を観察しましょう。葉の色や形に異変がないか、害虫がついていないかをチェックします。早期発見・早期対処が、健康な株を維持するコツです。

水やりは、土の表面が乾いたら行います。特に鉢植えの場合は、土の乾燥に注意が必要です。ただし、水のやりすぎは根腐れの原因になるので、適度な加減が大切です。

また、株の周りの雑草は定期的に取り除きましょう。雑草は栄養分を奪うだけでなく、病害虫の温床にもなります。

花が咲いたら、こまめに観賞を楽しみましょう。花の色や形の変化を楽しむことも、ガーデニングの醍醐味です。

花がら摘み

ストロベリーキャンドルの花がら摘みは、美しい花を長く楽しむためにとても重要な作業です。花がら摘みとは、咲き終わった花を取り除く作業のことです。

花がら摘みのタイミングは、花が八分咲きくらいになったときが適しています。花が完全に枯れてしまう前に摘み取ることで、株の養分を無駄に使わせないようにします。

花がら摘みの方法は簡単です。花茎の付け根から、清潔なはさみで切り取ります。この時、周りの葉や新しい花芽を傷つけないよう注意しましょう。

花がら摘みをすることで、次の花芽の成長が促進されます。また、株全体の見た目もすっきりとして、美しさが保たれます。

ただし、種を採取したい場合は、一部の花は摘まずに残しておきましょう。花が完全に枯れて、種が茶色く熟したら採取できます。

病害虫対策

ストロベリーキャンドルは比較的丈夫な植物ですが、いくつかの病害虫には注意が必要です。主な病害虫とその対策を紹介します。

まず、最も注意が必要なのはアブラムシです。アブラムシは、新芽や花芽に集中して発生します。見つけたら、すぐに水で洗い流すか、市販の殺虫剤を使用しましょう。予防策として、株の周りにニンニクやハーブを植えるのも効果的です。

次に、うどんこ病にも注意が必要です。これは、葉に白い粉をふいたような症状が現れる病気です。風通しを良くし、過度の湿気を避けることが予防につながります。発症した場合は、罹患した部分を取り除き、殺菌剤を使用します。

根腐れも注意すべき問題です。これは主に水はけの悪さが原因で起こります。予防には、適切な排水性のある土を使用し、水やりを適度に行うことが大切です。

病害虫の予防には、日頃からの観察が重要です。少しでも異変を感じたら、早めに対処することが大切です。また、定期的に株の周りを清掃し、落ち葉などを取り除くことも、病害虫の予防につながります。

冬越しの方法

ストロベリーキャンドルは寒さに強い植物ですが、日本の寒冷地では冬越しの対策が必要です。以下に、冬越しの方法をいくつか紹介します。

まず、地植えの場合は、株の周りにわらや落ち葉を敷いて根を保護します。これは、地温の急激な変化を防ぐ効果があります。特に、寒風が当たりやすい場所では、株全体を不織布で覆うのも良いでしょう。

鉢植えの場合は、鉢を日当たりの良い南向きの軒下に移動させます。鉢の周りを発泡スチロールなどで覆い、根が凍らないようにします。

水やりは控えめにしますが、完全に乾燥させないよう注意が必要です。晴れた日の午前中に、少量の水を与えるのが良いでしょう。

霜が降りる地域では、夕方に株全体に霧吹きで水をかけておくと、霜害を防ぐことができます。水の膜が霜除けの役割を果たすのです。

また、積雪地域では雪の重みで茎が折れる可能性があります。そのため、支柱を立てて雪の重みを分散させるか、雪囲いをして保護するのが良いでしょう。

ストロベリーキャンドルの増やし方

種からの育て方

ストロベリーキャンドルを増やす最も一般的な方法は、種からの育て方です。種まきの時期は、通常9月から10月頃が適しています。以下に、種からの育て方の手順を詳しく説明します。

まず、プランターや育苗箱に水はけの良い用土を入れます。用土は市販の草花用培養土で十分ですが、赤玉土や腐葉土を混ぜるとより良い環境になります。次に、用土の表面を平らにならし、種をまんべんなくばらまきます。種が小さいので、均等にまくのが難しい場合は、砂と混ぜてまくと良いでしょう。

種をまいたら、薄く覆土をします。覆土の厚さは2mm程度で十分です。その後、霧吹きでたっぷりと水を与えます。水やりの際は、種が流されないよう注意しましょう。

発芽までは、土の表面が乾かないように管理します。発芽は約3〜5日で始まります。発芽したら、日当たりの良い場所に移動させます。本葉が4〜5枚になったら、込み合っている部分を間引きします。間引きの際は、根を傷つけないよう注意深く行います。

こぼれ種での増やし方

ストロベリーキャンドルは、こぼれ種でも簡単に増やすことができます。これは、自然な状態での増え方を模倣した方法です。花が終わった後、種が熟すまでそのまま放置します。種が茶色く熟したら、そのまま地面に落とすか、手で軽くはたいて種を散布します。

こぼれ種で増やす場合は、地面を軽く耕しておくと発芽率が上がります。また、種が飛び散りすぎないよう、周囲に注意を払う必要があります。

こぼれ種で増やす利点は、手間がかからず自然な状態で増やせることです。ただし、発芽する場所や数をコントロールしにくいという欠点もあります。

ストロベリーキャンドルの活用方法

庭やベランダでの楽しみ方

ストロベリーキャンドルは、その鮮やかな赤色の花で庭やベランダを華やかに彩ります。低木や背の高い花の前に植えると、色のコントラストが美しく映えます。また、縁取りや花壇の前列に植えると、整った印象を与えることができます。

ベランダでは、プランターに植えて楽しむことができます。プランターの大きさは、直径30cm以上のものがおすすめです。複数のプランターを並べて配置すると、より豪華な印象になります。

切り花としての利用

ストロベリーキャンドルは切り花としても人気があります。切り花として使う場合は、花が八分咲きくらいのときに収穫するのが良いでしょう。茎を斜めに切り、水に浸けて飾ります。切り花の状態で1週間から10日程度楽しむことができます。

花瓶に生けるときは、他の花と組み合わせても美しく映えます。特に、白や黄色の花と合わせると、ストロベリーキャンドルの赤色が引き立ちます。

ドライフラワーの作り方

ストロベリーキャンドルは、ドライフラワーにしても美しさを保ちます。ドライフラワーにする方法は以下の通りです。

まず、花が満開になる少し前に茎ごと切り取ります。次に、茎の葉を取り除き、10本程度を束ねます。束ねた花を逆さまにして、風通しの良い日陰に吊るします。2週間ほどで乾燥が完了します。

乾燥が終わったら、スプレーで花止めを吹きかけます。これにより、色あせや花びらの落下を防ぐことができます。完成したドライフラワーは、リースやスワッグの材料として使ったり、花瓶に生けたりして楽しむことができます。

まとめ

ストロベリーキャンドルは、その可愛らしい花姿と育てやすさから、多くのガーデニング愛好家に親しまれています。適切な環境と管理を行えば、美しい花を長く楽しむことができます。種まきの時期や水やり、肥料の与え方に注意を払い、冬越しや夏越しの対策をしっかりと行うことが大切です。また、切り花やドライフラワーとしても活用できるので、様々な形でその美しさを楽しむことができます。ぜひ、あなたの庭やベランダにストロベリーキャンドルを取り入れて、春から初夏にかけての華やかな季節を彩ってみてはいかがでしょうか。

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