3月はだんだん暖かくなり、寒い冬から目覚めた草花が芽をつけ、花が咲き始める季節です。ここでは、そんな3月のガーデニングにおすすめの花を厳選してご紹介しています。花の特徴や育て方も簡単に解説しているので、春の庭づくりに向けて是非参考にしてみて下さい!
3月に植えるおすすめの花
春の訪れを感じる3月。この時期に植えるのにぴったりな花をいくつかご紹介します。これらの花を育てることで、春から夏にかけて美しい花を楽しむことができますよ。
なでしこ(ダイアンサス)
なでしこは、可憐な小さな花を咲かせる人気の花です。古くから日本でも親しまれており、和風の庭にもよく合います。3月に種をまくと、4月から10月頃まで長く花を楽しむことができます。
なでしこの育て方は比較的簡単です。日当たりと風通しの良い場所を選び、水はけの良い土を用意しましょう。種まきの際は、土の表面に軽く押し付けるように蒔き、薄く土をかぶせます。発芽までは土が乾かないように注意して水やりをします。
なでしこの花色は、赤やピンク、白など様々です。複数の色を植えると、華やかな花壇を作ることができます。また、切り花としても楽しめるので、部屋に飾って楽しむのもおすすめです。
コスモス
コスモスは、秋の花というイメージが強いですが、実は3月に種をまくことで夏に咲く品種もあります。夏咲きコスモスは、7月から8月頃に開花します。
コスモスの育て方のポイントは、日当たりの良い場所を選ぶことです。種まきは、プランターや花壇に直接行います。土の表面に軽く押し付けるように種をまき、薄く土をかぶせます。発芽後は、間引きをして適度な間隔を保ちましょう。
コスモスは成長が早く、草丈が1~2メートルにもなることがあります。そのため、風で倒れないように支柱を立てる必要があるかもしれません。また、花がら摘みをこまめに行うことで、長く花を楽しむことができます。
ペチュニア
ペチュニアは、カラフルで豊富な品種がある人気の花です。3月に種をまくと、5月頃から花を楽しむことができます。
ペチュニアの育て方は、まず室内で種まきを行います。発芽適温は20~25℃なので、暖かい場所で管理しましょう。発芽後、本葉が2~3枚になったら、プランターや花壇に植え替えます。
ペチュニアは日光を好むので、日当たりの良い場所で育てましょう。水やりは土の表面が乾いたら行い、肥料は月に1~2回程度与えます。花がら摘みをこまめに行うことで、長く花を楽しむことができます。
ペチュニアは、hanging basket(吊り下げ式の植木鉢)で育てるのもおすすめです。垂れ下がるように成長するので、ベランダや玄関先を華やかに彩ることができます。
ラベンダー
ラベンダーは、紫色の花と香りが特徴的なハーブです。3月に種をまくと、5月から7月頃に開花します。
ラベンダーの育て方のポイントは、日当たりと水はけの良い環境を用意することです。種まきは、プランターや花壇に直接行います。発芽までは土が乾かないように注意して水やりをしますが、発芽後は乾燥気味に管理します。
ラベンダーは、刈り込みをすることで形を整えることができます。また、花が終わった後に刈り込むことで、再び花を咲かせることもあります。
ラベンダーの香りはリラックス効果があるとされています。庭に植えるだけでなく、ドライフラワーにして室内に飾ったり、ポプリを作ったりと、様々な楽しみ方ができます。
3月に咲く人気の花
3月に咲く花も多くあります。これらの花を知っておくと、春の訪れを感じる庭づくりができますよ。
パンジー・ビオラ
パンジーとビオラは、似た特徴を持つ花で、どちらも3月から5月頃に見頃を迎えます。パンジーの方が花が大きく、ビオラは小ぶりな花を咲かせます。
これらの花は、秋に種をまいて冬を越し、春に花を咲かせます。そのため、3月に咲いている花を見かけたら、それは前の年に植えられたものです。
パンジーとビオラは、寒さに強い花なので、3月の寒い日でも元気に咲いています。花色も豊富で、紫や黄色、白など様々な色があります。花壇やプランターに植えると、春らしい華やかな雰囲気を演出できます。
ワスレナグサ
ワスレナグサ(勿忘草)は、小さな青い花が特徴的な春の花です。3月から5月頃に見頃を迎えます。
ワスレナグサは、秋に種をまいて育てます。そのため、3月に咲いている花は前の年に植えられたものです。水はけの良い場所を好むので、植える際は注意が必要です。
ワスレナグサの青い花は、春の庭に爽やかな印象を与えます。また、切り花としても人気があり、小さな花瓶に飾ると可愛らしい雰囲気になります。
プリムラ
プリムラ(サクラソウ)は、春を代表する花の一つです。3月から4月頃に見頃を迎えます。
プリムラは、秋に種をまいて育てます。そのため、3月に咲いている花は前の年に植えられたものです。半日陰を好む花なので、直射日光の当たらない場所で育てるのがおすすめです。
プリムラの花色は、ピンクや白、黄色など様々です。また、八重咲きの品種もあり、花の形も楽しめます。寄せ植えに使うと、春らしい華やかな雰囲気を演出できます。
クリスマスローズ
クリスマスローズは、冬から春にかけて咲く花です。3月頃も美しい花を楽しむことができます。
クリスマスローズは、種からの育成は難しいので、苗を購入して育てるのがおすすめです。半日陰を好む花なので、直射日光の当たらない場所で育てましょう。
クリスマスローズの花は、白や淡いピンク、濃いピンクなど様々な色があります。また、花びらのように見える部分は実は萼(がく)で、長期間色が変わらずに楽しめるのが特徴です。
3月の花の育て方のポイント
3月に花を育てる際のポイントをいくつかご紹介します。これらのポイントを押さえることで、美しい花を咲かせることができますよ。
種まきの方法
3月の種まきは、室内で行うのがおすすめです。まだ外は寒い日もあるので、室内で発芽させてから外に出すと良いでしょう。
種まきの手順は以下の通りです。まず、種まき用の容器に水はけの良い土を入れます。次に、種をまんべんなくまきます。種の大きさにもよりますが、小さな種は土の表面に軽くまき、大きな種は土に軽く押し込みます。
種をまいたら、霧吹きで水をやります。種が流されないように注意しましょう。最後に、ラップやビニール袋をかけて保湿します。
発芽したら、ラップやビニール袋を外し、明るい場所に移動させます。本葉が2~3枚出たら、プランターや花壇に植え替えます。
苗の選び方と植え付け
苗を購入する場合は、健康な苗を選ぶことが大切です。葉の色が濃く、茎がしっかりしている苗を選びましょう。また、花が咲いていない苗の方が、植え付け後の成長が良いとされています。
苗の植え付け方法は以下の通りです。まず、プランターや花壇に水はけの良い土を入れます。次に、苗の大きさに合わせて穴を掘ります。苗をポットから取り出し、根を軽くほぐしてから穴に植え付けます。
植え付けた後は、苗の周りの土を軽く押さえ、たっぷりと水をやります。直射日光が当たる場所の場合は、しばらくの間、日よけをするとよいでしょう。
水やりと肥料の与え方
水やりは、土の表面が乾いたら行います。朝か夕方の涼しい時間帯に行うのがおすすめです。ただし、種類によって水やりの頻度は異なるので、それぞれの花の特性を理解しておくことが大切です。
肥料は、植え付けから2週間ほど経ってから与え始めます。液体肥料を2週間に1回程度与えるのが一般的です。ただし、多く与えすぎると茎や葉が伸びすぎて花付きが悪くなることがあるので注意が必要です。
病害虫対策
3月は気温が上がってくるため、病害虫の発生にも注意が必要です。予防として、風通しを良くすることや、適度な間隔を空けて植えることが大切です。
また、定期的に葉の裏側もチェックし、虫がいないか確認しましょう。虫を見つけたら、早めに対処することが大切です。農薬を使用する場合は、使用方法や注意事項をよく確認してから使用しましょう。
3月の花壇づくりのコツ
春の訪れを感じさせる3月の花壇づくりには、いくつかのコツがあります。これらを押さえることで、より美しく魅力的な花壇を作ることができます。
花の組み合わせ方
花壇を華やかに見せるには、花の色や高さのバランスが大切です。色の組み合わせは、同系色でまとめるか、反対色を使うと美しく見えます。例えば、ピンクと白の組み合わせや、黄色と紫の組み合わせなどがおすすめです。
高さのバランスは、一般的に背の高い花を後ろに、中程度の高さの花を真ん中に、低い花を前に植えます。これにより、すべての花がよく見えるようになります。例えば、後ろにデルフィニウムやラバテラ、中央にアストランティア、前にリトルブルーを配置すると、立体感のある美しい花壇になります。
また、葉の形や色も考慮すると、より魅力的な花壇になります。細長い葉の植物と丸い葉の植物を組み合わせると、変化のある花壇になります。
寄せ植えのアイデア
寄せ植えは、限られたスペースで多くの花を楽しめる方法です。3月の寄せ植えには、パンジーやビオラ、プリムラなどの春の花がおすすめです。
寄せ植えのポイントは、「thriller(スリラー)」「filler(フィラー)」「spiller(スピラー)」の3つの要素を取り入れることです。thrillerは目を引く主役の花、fillerは隙間を埋める脇役の花、spillerは鉢の縁からはみ出すように育つ花です。
例えば、thrillerにチューリップ、fillerにパンジー、spillerにアイビーを使うと、バランスの取れた美しい寄せ植えになります。また、季節ごとに植物を入れ替えることで、一年中楽しめる寄せ植えを作ることができます。
花壇のレイアウト
花壇のレイアウトを考える際は、まず全体の形を決めます。四角形や円形、自由な形など、庭の雰囲気に合わせて選びましょう。
次に、花の配置を考えます。同じ種類の花をグループで植えると、まとまりのある美しい花壇になります。また、繰り返しのパターンを作ると、リズム感のある花壇になります。
花壇の縁には、レンガや石を使うと見栄えが良くなります。また、花壇の中に小道を作ると、花をより近くで楽しむことができます。
色のグラデーションを意識するのも効果的です。例えば、手前から奥に向かって濃い色から淡い色に移行させると、奥行きを感じることができます。コスモス(ピンク系)、クレオメ(薄ピンク)、バーベナ(白系)を順に配置すると、美しいグラデーションが生まれます。
季節の変化を楽しむ
3月の花壇づくりでは、春から夏、秋へと季節が変わっていくことも考慮しましょう。春に咲く花だけでなく、夏や秋に咲く花も一緒に植えることで、長期間楽しめる花壇になります。
例えば、春にはチューリップやアリウム、夏にはジニアやカランコエ、秋にはエキナセアやセダムを選ぶと、一年を通じて変化に富んだ花壇が楽しめます。また、宿根草を取り入れることで、毎年植え替えの手間を減らすこともできます。
管理のしやすさを考える
美しい花壇を長く楽しむためには、管理のしやすさも重要です。水やりや肥料、剪定などの手入れが必要になるため、自分の生活スタイルに合わせて植物を選びましょう。
耐寒性や耐暑性のある植物を選ぶことで、極端な気温変化にも対応できます。また、病害虫に強い品種を選ぶことで、管理の手間を減らすことができます。
まとめ:3月の花で春の庭を彩ろう
3月は春の訪れを感じる季節です。この時期に花壇づくりを楽しむことで、春から夏にかけて美しい花々を楽しむことができます。花の特徴や育て方を理解し、色や高さのバランス、季節の変化を考慮しながら花壇をデザインしましょう。
また、自分の生活スタイルに合わせて管理のしやすい植物を選ぶことで、長期間美しい花壇を維持することができます。ガーデニングを通じて、季節の移り変わりを感じ、自然との触れ合いを楽しんでください。美しい花々に囲まれた庭で、心豊かな時間を過ごしましょう。