家電を買い替えるとき、少しでも安く済ませたいと思いませんか?そんなときに目をつけるのが中古家電。でも、ちょっと待ってください。中古だからといって何でも安く済ませられるわけではありません。むしろ、失敗して余計にお金がかかってしまうこともあるのです。
今回は、中古で買うのを避けたほうがいい家電と、その理由を詳しく解説します。また、失敗しない中古家電の選び方もお教えしますので、ぜひ参考にしてくださいね。
中古で買うのはやめたほうがいい家電
洗濯機は衛生面が心配
洗濯機は、中古で買うのを避けたほうがいい家電の代表格です。なぜかというと、主に3つの理由があります。
まず1つ目は、寿命が短くなる可能性が高いこと。洗濯機の寿命は一般的に10年程度と言われていますが、中古品の場合はその分だけ寿命が短くなります。前のオーナーがどれくらいの頻度で使っていたのか、どのようにメンテナンスしていたのかも分かりません。運が悪ければ、買ってすぐに壊れてしまう可能性もあるのです。
2つ目の理由は、搬送や設置に手間がかかること。新品の洗濯機なら、購入店が配送・設置までしてくれることがほとんどです。しかし、中古の場合は自分で運んだり設置したりしなければならないことが多いのです。洗濯機は重いですし、水道の接続も必要です。素人が行うと、水漏れなどのトラブルの原因になりかねません。
そして3つ目が、最も重要な衛生面の問題です。洗濯機は、私たちが身につける衣類を洗うものです。清潔さが求められる家電と言えるでしょう。しかし、中古の洗濯機では、きちんと分解洗浄やクリーニングがされていない可能性があります。洗濯槽の内部にカビや汚れが付着していたら、せっかく洗濯しても衣類が清潔にならないかもしれません。
これらのリスクを考えると、洗濯機は新品で購入するのが賢明です。多少高くても、長く安心して使える洗濯機を選びましょう。
冷蔵庫は電気代が気になる
次に中古で買うのを避けたほうがいい家電は、冷蔵庫です。冷蔵庫も洗濯機と同様、大型の家電なので搬送や設置に手間がかかります。しかし、それ以外にも中古で購入するのを避けたほうがいい理由があります。
まず、製造から5年以上経っている冷蔵庫には特に注意が必要です。冷蔵庫の一般的な寿命は8年程度と言われています。5年以上経過したモデルを購入すると、すぐに寿命を迎えてしまう可能性があります。食品が十分に冷えなくなったり、突然使えなくなったりするかもしれません。
また、古い冷蔵庫は省エネ性能が劣っている可能性があります。見た目は綺麗でも、最新モデルに比べて電気代が高くついてしまうかもしれません。安く購入できても、長期的に見れば電気代でその差額以上を支払うことになるかもしれません。
さらに、冷蔵庫の部品の取り扱いが終了している可能性もあります。耐用年数である8年に近づくにつれて、メーカーが部品の供給を終了することがあります。部品がなくなれば修理を断られる可能性も高まり、長く使い続けるのが難しくなります。
冷蔵庫は毎日24時間稼働し続ける家電です。電気代や故障のリスクを考えると、やはり新品を選ぶのが賢明でしょう。
テレビは画質の劣化が心配
テレビも、中古で購入するのを避けたほうがいい家電の1つです。特に注意が必要なのは、製造から10年以上経過したテレビです。
テレビの寿命は一般的に約10年程度とされています。10年以上前の年式のテレビを購入すると、機能の不調や故障のリスクが高まります。また、テレビ技術は日々進化しています。映像技術や操作性、接続機能などが着実に進歩しているため、10年以上も前のテレビでは、現代のデジタル放送や各種ストリーミングサービスを十分に楽しめない可能性があります。
さらに、部品の老朽化による突然の故障や、修理の難しさ、修理部品の入手困難性なども考慮する必要があります。せっかく購入したのに、すぐに使えなくなってしまっては意味がありません。
また、中古テレビを購入する際は、落としたような傷のあるテレビには特に注意が必要です。外見の傷が内部にまで影響を及ぼしている可能性があり、画質や機能に問題が生じているかもしれません。
テレビは毎日のようにリラックスタイムを過ごすための大切な家電です。画質や機能に不満があっては、せっかくの時間も台無しになってしまいます。少し予算を上乗せしてでも、新しいモデルを選ぶことをおすすめします。
電子レンジは安全性が不安
電子レンジも、中古で購入するのを避けたほうがいい家電の1つです。電子レンジを中古で買わない方がいい理由としては、以下の4つが挙げられます。
1つ目は、新品と比べて性能が劣化している可能性があることです。実際に、同じ食品を新品の電子レンジと中古の電子レンジで温めてみると、中古の方が温まり方にムラがあることがあります。これは、部品の劣化によるものと考えられます。
2つ目は、故障のリスクが高いことです。電子レンジは内部に複雑な電子部品が使われています。使用年数が長くなると、これらの部品が劣化し、突然故障する可能性が高くなります。実際に、中古の電子レンジを購入してわずか1ヶ月で使えなくなったという事例もあります。
3つ目は、衛生面での問題です。電子レンジは食品を温める家電なので、衛生面は特に重要です。中古の電子レンジでは、表面上の清掃しかされていないことが多く、見た目は綺麗でも使ってみたら焦げ臭いにおいがしたり、カビや異臭、害虫の発生などの問題が起こる可能性があります。
4つ目は、保証期間がない、もしくは短いことです。新品の電子レンジなら、不具合が出ても保証期間内なら対応してもらえます。しかし、中古品の場合は保証がないか、あっても短期間のことが多いです。
電子レンジは毎日使う家電であり、食品を扱うものです。安全性や衛生面を考えると、やはり新品を選ぶのが賢明でしょう。
エアコンは設置費用がかかる
最後に、エアコンも中古で購入するのを避けたほうがいい家電です。エアコンを中古で買わない方がいい理由としては、以下の5つが挙げられます。
1つ目は、性能が劣化している可能性があることです。エアコンは使用年数が長くなるにつれて、冷暖房能力が低下します。中古のエアコンでは、新品に比べて部屋が十分に冷えない、暖まらない可能性が高くなります。
2つ目は、電気代が高くなる可能性があることです。古いエアコンは省エネ性能が劣っていることが多く、電気代が高くなりがちです。安く購入できても、長期的に見れば電気代で差額以上を支払うことになるかもしれません。
3つ目は、利用環境を選べないことです。エアコンは部屋の広さや形状、日当たりなどに合わせて選ぶ必要があります。中古品の場合、自分の部屋に適したものを見つけるのが難しい場合があります。
4つ目は、保証がないことです。新品のエアコンなら、不具合が出ても保証期間内なら対応してもらえます。しかし、中古品の場合は保証がないことが多く、故障した場合は自己負担で修理しなければなりません。
5つ目は、新品と同様の取り付け費用がかかることです。エアコンの設置には専門的な知識と技術が必要です。中古品でも、設置には新品と同じくらいの費用がかかることが多いのです。
エアコンは高額な家電ですが、毎日の生活に大きく影響する重要な家電です。性能や電気代、安全性を考えると、やはり新品を選ぶのが賢明でしょう。
中古家電を買うときのチェックポイント
ここまで、中古で買わない方がいい家電について見てきました。しかし、すべての家電を新品で購入するのは難しいという方もいるでしょう。そこで、中古家電を購入する際のチェックポイントをいくつかご紹介します。これらのポイントを押さえておけば、中古家電を購入する際のリスクを少しでも減らすことができます。
製造年数を確認しよう
中古家電を購入する際、まず確認すべきは製造年数です。家電の種類によって寿命は異なりますが、一般的に以下のような目安があります。
電気冷蔵庫は約9年、電気掃除機は約6年、エアコンは約9年、電子レンジは約8年、電気炊飯器は約6年とされています。これらの年数を参考に、できるだけ新しい製品を選びましょう。
製品の型番から製造年を判断できることが多いので、インターネットで調べてみるのもよいでしょう。安いからといって古い製造年の製品を購入してしまうと、すぐに壊れてしまう可能性があります。少し高くても、より新しい製品を選ぶことをおすすめします。
保証の有無をチェック
次に確認すべきは、保証の有無です。中古家電の場合、メーカーの保証は切れていることがほとんどです。しかし、中古品を扱う店舗によっては、独自の保証をつけていることがあります。
保証がある場合、どのような内容の保証なのか、期間はどのくらいなのかをしっかり確認しましょう。たとえ短期間でも、何かあったときに対応してもらえるという安心感があります。
また、返金保証がついているかどうかも確認しておくとよいでしょう。商品に不具合があった場合に返金してもらえるかどうかは、購入を決める大きな要因になります。
保証がない場合は、その分リスクが高くなることを理解した上で購入を検討しましょう。故障した場合の修理費用なども考慮に入れて、本当に購入する価値があるかどうかを判断することが大切です。
動作確認は必須
中古家電を購入する際、可能であれば必ず動作確認をしましょう。実際に電源を入れて、すべての機能が正常に動作するかを確認することが大切です。
例えば、テレビであれば画面の表示や音声出力、リモコンの反応などをチェックします。冷蔵庫であれば、庫内が十分に冷えるかどうかを確認します。洗濯機なら、各モードでの動作や脱水時の振動などをチェックします。
動作確認をする際は、単に電源が入るかどうかだけでなく、できるだけ多くの機能を試してみることが重要です。一見問題なく動いているように見えても、特定の機能だけが使えないということもあるからです。
また、動作時の異音や振動、においなども注意深くチェックしましょう。これらは故障の前兆である可能性があります。
動作確認ができない場合は、購入を控えるか、少なくとも返品や交換が可能な条件で購入することをおすすめします。
中古でも買って大丈夫な家電
炊飯器は新品での購入をおすすめしましたが、中古でも問題なく使える家電もあります。ここでは、中古でも安心して購入できる家電をいくつかご紹介します。
炊飯器
炊飯器は新品購入をおすすめしましたが、実は状態の良い中古品なら問題なく使えることもあります。ただし、内釜の状態やボタンの反応、炊飯時の匂いなどをしっかりチェックすることが大切です。高級炊飯器の中古品なら、新品の普及品よりも性能が良い場合もあるので、よく吟味して選びましょう。
アイロン
アイロンは使用頻度が比較的低い家電の一つです。本体のクリーニングも比較的簡単なので、中古で購入しても問題ありません。実際に中古のアイロンを使用した経験がありますが、新品と遜色なく使えました。ただし、購入前に蒸気機能やコードの状態をしっかり確認することをおすすめします。
シーリングライト
照明器具も中古で購入しても問題ない家電の一つです。特に多機能なシーリングライトは、新品の定価の半額以下で購入できることもあり、非常にお買い得です。ただし、購入時は製造年数やLED照明であるかどうかを必ず確認しましょう。製造から10年以上経過している照明器具はLEDの寿命が短かったり、蛍光灯照明である可能性があるからです。
電気ストーブ
電気ストーブも中古で購入しても問題ない家電です。スポット暖房として狭い部屋で使用するには最適です。電気ストーブ自体が比較的安価な家電なので、新品と中古品の価格差をよく比較し、用途に合わせて購入を検討するとよいでしょう。ただし、安全面を考慮し、転倒防止機能や過熱防止機能が正常に作動することを確認してから使用することをおすすめします。
ドライヤー
ドライヤーも中古で購入しても問題ない家電の一つです。特に1万円以上する高級ドライヤーが半額以下で購入できる場合もあるので、お得に感じる方も多いでしょう。ただし、購入時は本体の状態をよく確認することが大切です。特にフィルターのお手入れがしっかりされているかどうかは重要なポイントです。前の持ち主の匂いが付いていたり、焦げ臭い匂いがする場合は避けた方が無難です。
まとめ:中古家電を賢く選ぼう
中古家電の購入には、メリットとデメリットがあります。安価に購入できる反面、故障のリスクや衛生面での不安もあります。しかし、適切に選べば中古家電でも十分に活用できます。
中古家電を選ぶ際は、以下の点に注意しましょう。まず、製造年数を確認し、できるだけ新しいものを選びます。次に、外観だけでなく動作確認をしっかり行います。可能であれば、保証付きの商品を選ぶことをおすすめします。また、新品との価格差をよく比較し、本当にお得かどうかを見極めることも大切です。
洗濯機や冷蔵庫、テレビなどの大型家電や、毎日使用する重要な家電は新品での購入をおすすめします。一方で、アイロンやシーリングライト、電気ストーブなどの使用頻度が低い家電や、構造が比較的シンプルな家電は中古でも問題なく使えることが多いです。
最後に、中古家電を購入する際は、自分のニーズと予算をよく考え、賢く選択することが大切です。状態の良い中古品を選べば、家計の節約にもつながり、環境にも優しい選択となります。ただし、安全性と衛生面は妥協せず、少しでも不安を感じたら購入を控えることをおすすめします。中古家電との上手な付き合い方を身につけて、賢い消費者になりましょう。