韓国の音楽界で圧倒的な存在感を放つZICO。アイドル出身でありながら、今や韓国ヒップホップ界で欠かせない存在となっています。そんなZICOの魅力や経歴、さらには彼がプロデュースする新人グループBOYNEXTDOORについてもご紹介します。
ZICOの経歴と音楽スタイル
ZICOは1992年9月14日、韓国のソウル特別市麻浦区に生まれました。本名はウ・ジホ。身長181cmの長身を活かしたスタイリッシュな立ち姿が印象的です。
アイドルグループBlock Bからソロ活動へ
ZICOの音楽キャリアは、2011年にアイドルグループBlock Bのリーダーとしてデビューしたことから始まりました。グループの楽曲の作詞作曲だけでなく、メンバーの指導やプロデュースまでこなす多才ぶりを発揮。音楽への情熱は人一倍強く、メンバーへの指導は厳しかったようですが、それでもメンバーからは慕われる存在でした。
2018年にBlock Bを事実上脱退し、ソロ活動に専念。自身のレーベル「KOZ Entertainment」を設立し、アーティスト兼CEOという立場で活動を開始しました。KOZ Entertainmentは、BTSが所属する大手エンターテインメント企業HYBE(旧Big Hit Entertainment)の傘下にあります。
韓国ヒップホップ界での評価
ZICOの音楽性は、アイドルの枠に収まらない独特なセンスが光ります。その才能は海外からも高く評価され、Billboad誌のインタビューを受けたこともあるほど。韓国のスキルの高いラッパーランキングでは、常に上位にランクインしています。
発声、リズム感、ライムのすべてがZICOにしかない世界観で表現されており、まさに天才と呼ぶにふさわしい実力の持ち主。パンチラインで埋め尽くされたラップを披露したかと思えば、叙情的なリリックも書けるという多彩さも魅力です。
ZICOの代表曲と魅力
ZICOの楽曲は、韓国の音楽チャートを席巻し続けています。その中でも特に注目を集めた曲をいくつかご紹介しましょう。
「Any Song」で見せた圧倒的な人気
2020年1月にリリースされた「Any Song」は、ZICOの代表曲の一つと言えるでしょう。この曲は、韓国の8つの音楽チャートで1位を獲得する「認定オールキル」を達成。さらに、ZICOが自ら始めた「Any Songチャレンジ」は大きな話題を呼びました。
軽快なピアノの旋律に乗せるダンサブルなリズムが特徴的なこの曲。ミュージックビデオには、誕生日パーティーから抜け出したいZICOの疲れた表情がユニークに描かれています。BTSやRed Velvetなどの人気K-POPアーティストの楽曲が並ぶチャートで、堂々と1位の座を守り続けたのです。
プロデューサーとしての才能
ZICOは自身の楽曲制作だけでなく、他のアーティストのプロデュースも手がけています。韓国で人気のオーディション番組「SHOW ME THE MONEY」や「I-LAND」にもプロデューサーとして出演し、その実力を発揮しました。
彼のプロデュース能力は、新人ボーイズグループBOYNEXTDOORの成功からも垣間見えます。BOYNEXTDOORは、ZICOのプロデュース能力とアーティスティックなビジョンが詰まったグループとして、デビューから大きな話題を呼んでいます。
ZICOの個性的なファッションセンス
ZICOの魅力は音楽だけにとどまりません。彼のファッションセンスもまた、多くの人々を魅了しています。
ストリートファッションとの融合
ZICOのファッションスタイルは、ストリートファッションとハイファッションを絶妙に融合させたものが特徴です。例えば、ある空港ファッションでは、シャツ、パンツ、帽子など全体的にモノトーンを使用しながら、カラフルなTシャツをインナーとして着用してアクセントを加えていました。そこに長く垂らした個性的なネックレスと、お気に入りのシャネルのチェーンレザーバッグを合わせ、洗練された魅力を醸し出しています。
韓国アイドルとは一線を画すスタイル
ZICOのファッションは、典型的な韓国アイドルのそれとは一線を画しています。例えば、あるファッションイベントでは、アイボリー系のワイドフィットのスーツに白いTシャツを合わせ、シューズは固い雰囲気の靴ではなく、シンプルな黒のスニーカーを選んでいました。濡れたように演出したウェーブヘアに、シンプルなピアスと高級感あふれるサングラスを合わせ、スタイリッシュな魅力をアピールしていたのです。
このように、ZICOは音楽もファッションも、自分らしさを全面に押し出したスタイルを貫いています。それが多くのファンを魅了する理由の一つなのでしょう。
ZICOの最新活動と今後の展望
ZICOの活動は、音楽制作やプロデュース業だけにとどまりません。最近では、様々な分野で精力的に活動を展開しています。
新人グループBOYNEXTDOORのプロデュース
ZICOが総括ディレクターを務めるKOZエンターテインメントから、2023年5月にデビューしたBOYNEXTDOOR。「隣の少年たち」という意味を持つこのグループは、ZICOのスピリットを受け継ぐボーイズグループとして、デビュー前から大きな期待を寄せられていました。
メンバーはソンホ、リウ、ジェヒョン、テサン、イハン、ウナクの6名で構成されています。ZICOは彼らの才能を引き出し、音楽性を最大限に活かすためのサポートを行っています。その結果、BOYNEXTDOORの楽曲は洗練されたサウンドとキャッチーなメロディが融合し、中毒性の高い楽曲として評価されています。
ZICOはBOYNEXTDOORのメンバーに対し、常に個性を強調するようアドバイスしているそうです。メンバー1人1人の個性が強いことをよく理解した上で、その個性がグループとして調和をなす方法を教えているのだとか。ZICOのプロデュース力が、このグループの成功の鍵を握っていると言えるでしょう。
Block B再始動の可能性
ZICOの活動の中で、多くのファンが注目しているのがBlock Bの再始動です。2024年9月6日、「THE SEASONS-ジコのアーティスト」最終話において、約7年ぶりのカムバックが発表されました。7人の完全体で大ヒット曲「HER」や「Very Good」のステージを披露し、ファンを熱狂させました。
Block Bとしての活動は休止状態が続いていましたが、この発表により再び注目を集めています。ZICOがソロ活動で培った経験や才能が、Block Bの新たな魅力としてどのように発揮されるのか、多くのファンが期待を寄せています。
ZICOの魅力まとめ
ZICOは、アイドル出身でありながら、韓国ヒップホップ界で確固たる地位を築いた稀有な存在です。その魅力は多岐にわたりますが、ここでいくつかポイントをまとめてみましょう。
まず、音楽性の高さです。ZICOの楽曲は、洗練されたサウンドとキャッチーなメロディ、そして彼独特のラップスキルが融合した、中毒性の高いものばかり。アイドルラッパーの枠を超えた実力は、韓国ヒップホップ界でも高く評価されています。
次に、プロデュース能力の高さが挙げられます。自身の楽曲制作はもちろん、他のアーティストやグループのプロデュースも手がけ、その才能を遺憾なく発揮しています。特に、新人グループBOYNEXTDOORの成功は、ZICOのプロデュース力の証と言えるでしょう。
さらに、ファッションセンスの良さも魅力の一つです。ストリートファッションとハイファッションを絶妙に融合させたZICOのスタイルは、多くのファンを魅了しています。
そして、年齢を重ねるごとに増していく大人の男性としての魅力。若い頃の尖った印象から、今では落ち着いた大人の男性へと成長を遂げています。
ZICOは、音楽、ファッション、そしてプロデュースと、様々な分野で才能を発揮し続けています。今後も彼の活動から目が離せそうにありません。Block Bとしての活動再開や、BOYNEXTDOORの今後の展開など、ZICOの新たな挑戦に期待が高まります。